基本的な考え方
日本にもESGの視点に立った取り組みが求められるようになり、株主・投資家の皆さまの動物福祉への関心が高まっています。プリマハムグループでは、国際基準である「国際獣疫事務局(WOAH)の指針」や農林水産省が公表した「畜種ごとの飼養管理等に関する技術的な指針」に基づき、2024年7月に「プリマハムグループ アニマルウェルフェアポリシー」を制定しました。今後は、本ポリシーを基本理念として目標を定め、PDCAサイクルを継続的に回すことでレベルアップにつなげるほか、情報開示の強化にも取り組んでいきます。
プリマハムグループの国内豚肉生産地 (2024年10月時点)

おもな取り組み
フリーストールの導入

移動することが可能に
(有)肉質研究牧場の黒豚繁殖農場では、妊娠時の行動制限をなくすことでストレス軽減をはかるべく、フリーストールを導入しています。今後、豚舎を新設する際には、フリーストールの導入を検討する予定です。
分娩クレートの導入
(有)肉質研究牧場と(有)かみふらの牧場では、分娩から授乳期を過ごす豚房に、母豚のサイズに合わせてクレート(柵)の位置を調整できる可動式分娩クレートを導入しています。また、宮城農場はオープンクレート(開放型分娩豚房)を導入。他の母豚から生まれた子豚とコミュニケーションできる環境を確保し、その後の群れでの肥育がスムーズになるなどの効果が出ています。


AIカメラの設置

宮城農場の肥育舎1棟に、各個体の体重を自働測定できるAIカメラを設置しています。個々の体重の変化をリアルタイムで把握することで、体調の変化を察知し、肥育環境の改善にも役立てています。
エンリッチメントの試み

宮城農場や(有)かみふらの牧場では、豚のストレスや攻撃的な行動を軽減し、さらにはポジティブな経験を与えるため、おもちゃを与えています。おもちゃの導入によって、豚同士のけんかの発生数が減少しています。
社員教育の実施

太平洋ブリーディング(株)では、外部講師によるオンライン研修を実施しました(2023年度下期に月1回、計6回)。今後はプリマハム(株)の従業員向けに、アニマルウェルフェアへの正しい理解を促す研修の実施を計画しています。