社会活動報告書

環境監査

2つの監査を併用しチェック機能を強化

プリマハムグループでは、ISO 14001の認証サイトを対象に環境監査を実施しており、内部監査員の資格を持つ従業員による「サイト内監査」と、プリマハム(株)環境管理部が全国のサイトを監査する「全社監査」の併用によって監査精度を高めています。

「サイト内監査」では、内部監査員が事前に監査内容を検討し、監査チェックシートを作成したうえで実施しています。これによって内部監査員自身の主体性が向上し、実態を踏まえた具体的な指摘が増えています。また、内部監査員による「改善提案」も積極的に出されており、グループ全体での環境意識の向上につながっています。

一方の「全社監査」では、環境管理部のスタッフが専門コンサルタントとともに各サイトを訪問し、環境管理責任者の関与や目的・目標の進捗、マニュアルの理解度などに加え、環境施設の日常管理や法令順守状況、サイト内監査で指摘された事項なども確認しています。

2017年度の内部監査の結果

「サイト内監査」は、ISO 14001の認証を取得している全部署(12サイト・64部署)を対象に、9月から12月にかけて実施しました。その結果、軽微な不適合が10件、観察を要する案件が34件ありましたが、重大な不適合はありませんでした。

「全社監査」は、熊本プリマ㈱、秋田プリマ食品㈱、三重工場の3サイトで実施しました。軽微な不適合はなく、観察を要する案件が1件ありました。

内部監査員の差分研修を実施

内部監査員数の不足や新しい監査方法への対応のために、内部監査員の継続的な育成を図っています。2017年度は、2015規格への移行のために差分研修を3回実施し、40名を養成しました。また、新たに5名を養成し、計93名(2018年6月末現在)となりました。

2018年度は、新規養成研修とスキルアップを目的としたスパイラルアップ研修を計画しています。

廃棄物処理管理の強化

廃棄物処理のマネジメントには高度な専門知識が必要となります。そこでプリマハムグループでは、廃棄物の専門コンサルタントを招聘。グループの廃棄物担当者が廃棄物処理委託業者の現地確認を行う際は、コンサルタントに同行いただき、許可証や処理施設の点検書類が適切に管理されているか、施設の処理能力が基準を超えていないか、処理前の廃棄物保管状態が乱雑でないかなど、確認すべきポイントを学んでいます。

2017年度は、担当者が独自で現地確認をできるようマニュアルやチェックシートを整備し、これらを用いて20業者で現地確認を実施しました。なお、チェックシートは現地確認後に環境管理部およびコンサルタントが二重チェックを行っています。また、新たに持分法適用会社となった太平洋ブリーディング(株)の2牧場について、環境法令チェックシートを導入し、環境法令の順守を徹底するように努めています。

廃棄物情報を一元管理できる「廃棄物管理システム」を運用

プリマハム(株)では、廃棄物管理に必要となるマニフェスト(管理票)交付業務を一元管理するシステムを導入。マニフェスト回収管理、委託業者の管理、監査記録の掲載などについて、記入漏れや有効期限などをシステム上でチェックするとともに、確実に廃棄処分が行われているか、処分完了までのフローはどうなっているか、なども確認できます。

環境意識の向上を目的に環境教育を継続的に実施

プリマハム(株)では、従業員一人ひとりの環境意識を向上させるため、環境教育を継続的に実施しています。
グループ各社の従業員を対象とした年1回の「一般教育」では、グループの環境方針や目標を共有するとともに、各種のマニュアルや手順書を説明しています。教材については、毎年、サイトごとの課題や社会的な環境問題を踏まえたコンテンツ内容を更新することで、受講者の意欲を高めています。

加えて、廃棄物管理担当者や排水処理施設担当者など、環境への影響が大きい業務の担当者を対象とした「特定教育」を年1回実施し、担当業務の手順教育や緊急時の対応などを教育しています。また、業務に必要な公的資格の取得を計画的に進めるとともに、各サイトで緊急時を想定した模擬テストも実施しています。