社会活動報告書

エネルギー使用量の削減

生産設備の見直しによる
エネルギー効率の向上

近年、生産量が増加傾向にあるプリマハムグループでは、各拠点でエネルギー使用量を削減するために、自動化設備を導入するとともに、積み替え作業の削減や設備更新・改造に取り組んでいます。また、作業者一人あたりの生産性を向上させるなど、生産ラインの処理スピードを上げる取り組みにも注力しているほか、老朽化した設備の更新やLED照明の設置も進めています。

2017年度は、エネルギー原単位311ℓ/トンという目標に対し、実績値は288ℓ/トン(目標達成率110%)となりました。これは国内4工場の生産数量が増加し、原単位が改善されたことに加え、秋田プリマ食品(株)で省エネタイプのボイルタンクに更新したこと、熊本プリマ(株)は業態変更によってハムやソーセージをつくる加熱設備を無くしたことが要因です。今後も省エネ設備の導入、生産効率向上により、エネルギー使用量を削減していきます。

年度別エネルギー消費量(10工場)

年度別エネルギー消費量(10工場)

年度別CO2排出量(10工場)

年度別CO2排出量(10工場)

グループ会社の取り組み事例

秋田プリマ食品(株)

販売が好調なサラダチキンの増産に対応するため、省エネタイプのボイルタンクを導入してエネルギーの削減と生産性の向上を図っています。また、受電トランスを更新し、LED照明への更新を進めています。

オフィスでの
エネルギー使用量の削減

ヒートポンプ式パッケージエアコンに更新 省エネに大きな効果を発揮

ヒートポンプ式パッケージエアコンに更新
省エネに大きな効果を発揮

プリマハムグループでは、生産現場だけでなく、オフィスにおいてもエネルギー使用量の削減を進めるため、LED照明の導入や、空調用のエアコンを省エネ型に入れ替えるなどの対策を実施しています。

これらの結果、2017年度は、品川本社では電力使用量405千kWhという目標に対し、実績値393千kWh(目標達成率103%)、近畿センターでは目標1,940千kWhに対し、実績値1,847千kWh(目標達成率105%)と、どちらも目標を達成しました。また、近畿センターでは全館LED照明に更新しました。

物流(輸送)段階での
エネルギー使用量の削減

省エネ法の特定荷主に指定されているプリマハム(株)をはじめ、グループ各社が輸送に掛かるエネルギーの削減に努めています。2017年度は、プリマハム(株)が輸送で使用した年間エネルギー量は前年度比5%増の4,280kℓ(原油換算値)となりました。今後は、鉄道輸送への取り組みを継続していくとともに、フェリー活用の拡大についても検討していきます。

輸送エネルギー量の推移

輸送エネルギー量の推移

自社輸送から委託輸送に切り替え

プリマハム(株)では、近年、自社商品を全国の営業所からトラック配送する従来のスタイルから、商品輸送そのものを物流専門業者に委託する取り組みを進め、自社輸送を削減しています。こうした取り組みが可能になった背景には、お取引先様の物流センター拠点が増え、センターへ直接納品することが増えたことがあげられます。今後もサプライチェーンやロジスティックの環境変化にあわせ、より効率的な輸送方法を追求していきます。

モーダルシフトへの取り組み

プリマハム(株)では、トラック輸送から鉄道など環境負荷の低い輸送手段に切り替えるモーダルシフトの取り組みを推進しています。

2016年2月には、鹿児島から東京への輸送を貨物列車でのコンテナ輸送に切り替える実験を実施。その結果を踏まえて、5月から週1回の定期便の運用を開始しています。また、北海道十勝や秋田から三重までと、熊本から東京までの輸送もコンテナ輸送を積極的に活用しています。トラック輸送に比べて輸送CO2は約1/5に削減されるため、ほかの路線についても検討を進めていきます。

2017年8月には、鹿児島から東京に冷凍加工品を運搬する方法を鉄道輸送に切替え(ゴールデンウィーク、お盆・年末年始など鉄道輸送不可の時期を除く)、週4~5コンテナを輸送しています。今後は、北海道から東京への便もコンテナで直接納品するルートを計画しています。

営業車両における燃費改善

プリマハム(株)では、営業車両の燃費改善に向けてハイブリッド車の導入を進めるとともに、2011年度から営業車両に走行距離や燃料消費量、CO2排出量などを計測する車載装置(テレマティクスシステム)を導入しました。これによって車両ごとの走行距離、燃料消費量などの走行データを取得・蓄積し、それをもとに運転者への個別指導を行うことで、燃費改善はもちろん事故防止にもつなげています。併せて、年2回のエコドライブ推進キャンペーンを実施し、キャンペーン期間中にエコドライブ基準を満たした従業員には達成賞を授与しています。年々達成者も増え、エコドライブに対する従業員の意識が進み、燃費向上にも効果が出ています。2018年6月時点で、キャンペーン参加者が483名で、達成率は65%でした。

年度別営業車両燃費(年平均)

年度別営業車両燃費(年平均)