社会活動報告書

社長メッセージ

「いつも、ずっと、お客様に愛され、支持される会社」を目指して
新たな価値の創造にチャレンジしていきます

今プリマハムグループに求められていること

プリマハム株式会社 代表取締役社長 千葉 尚登

プリマハム株式会社 代表取締役社長
千葉 尚登

2018年6月にプリマハム株式会社の代表取締役社長に就任しました。当社会長である松井前社長が目標としてきた「なくてはならない会社」というビジョンを、さらに進化させていくことが私の役割だと思っています。
プリマハムグループは、ここ20年くらいで大きく変化してきました。1990年代後半の低迷期からの10年は、未来のことよりも足元をしっかり固める再建の時期でした。しかし、2008年くらいから加速度的に成長を続け、香薫やサラダチキンなどの大ヒット商品も生まれ、おかげさまで2017年度も順調な業績になりました。これも各部門を支える従業員一人ひとりのがんばりによるものだと思っています。
しかし、ここからが本当の意味で企業価値が問われるときだと考えます。現在、日本は少子高齢化が進み、人口が減少し続け、市場も縮小しています。こうしたなかで、これからも企業としての存在感を発揮していくためには、過去20年とは全く違った目線が必要です。言い換えれば、これから先の10年は「新しい価値の創造にチャレンジしていかなければならない局面」だと思います。

より専門性を高めて「人材の質」を強化したい

価値創造へのチャレンジにあたって、注力すべきは「人材の質」の強化です。
これまでも人材育成には積極的に取り組んできましたが、これからはもっと専門性を高めて、「海外で企業経営の経験を積んだ人材」や「海外メーカーで生産技術を学んだ人材」、あるいは「事業買収のスキルを積んだ人材」などをもっと増やしていきたいと考えます。例えば、3ケ月から半年くらい海外拠点に派遣して、語学はもちろん、国内では吸収できない知見を学んでもらうという試みなどを取り入れていきたいと思っています。
さらに、従業員には「正直で基本に忠実」「商品と品質はプリマの命」「絶えざる革新でお客様に貢献」という経営理念を念頭に置いた活動を再徹底したいと思っています。自分の仕事に対して本当に正直に向きあっているか、職場で本当に革新的なことをしているか...と、絶えず時代の変化を見ながら自問自答して、変えるべきところは変えていこうという風土をつくり上げていくことが目標です。

"当社の常識"を疑うことで「食の安全・安心」を向上させていく

「食の安全・安心」を向上させることは、食品メーカーとしての責務であり、終わることのないテーマだと考えます。
もちろん、法令やプリマハムグループの規則で決まっていることには十全に対応していますが、それでも"これで十分"ということはないと考えています。「安全・安心」を向上させるためには、常に常識を疑ってみることが必要です。当社にも当然マニュアルや規則はあるのですが、それらは過去から受け継がれてきた"当社の常識"がベースとなっています。それに対して世間の常識を照らしあわせ、「本当に正しいのか」と一度立ち止まって考えてみることも重要なのではないでしょうか。
ですから、当社のマニュアルや規則も外部の有識者の意見を聞いたり、海外の最新事例を調べたりして、客観的に見直していく必要があると考えています。
また、「安全・安心」に関連して、お客さまの健康志向にも対応する商品を積極的に展開していきます。

中長期的な視点を持って変化に対応していく

私の座右の銘は「着眼大局、着手小局」という言葉です。これは「全体を大きく見て想を練り、実践するときには小さなことを積み重ねてことを成す」ということを意味しています。
2017年度から、食肉事業で新たな事業投資を実行していますが、実は、私たちが外部から事業を買収するのは初めてのことなのです。これもグループ全体の将来を見据えた大きな決断であり、10年後のプリマハムグループ、ひいてはお客さまにとって大きな価値をつくり出すはずだと大きな期待を持っています。
それゆえ、私たちはこれから「10年先にはどうなっているのか」という中長期的な視点を常に持って、変化に対応していきます。
そして、これからもさまざまなステークホルダーとの信頼関係を築き、「いつも、ずっと、お客様に愛され、支持される会社」を目指していきます。